妊娠中の過ごし方

今回は妊娠中の過ごし方のよくある質問について答えて行きます。

1)睡眠

妊娠前にくらべ、夜中に目が覚めてしまいます。
妊娠すると、ホルモンの影響や子宮が大きくなり膀胱が圧迫されるためトイレが近くなり、夜中に目が覚めるようになります。しかし、これは産後の育児に向けての変化とも言われています。夜中の授乳に耐えられる体づくりが始まっているのです。その分、日中にも休息が取れるようであれば、お昼寝をするなど休息を取るようにしましょう。

2)清潔

● 妊娠中は汗やおりものが多くなります。下着はこまめに取り替えましょう。
● 口の中を清潔にし、妊娠中期までに歯科検診を受けましょう。

歯医者さんで治療することになりました。麻酔はしても大丈夫ですか?
歯医者さんで行う麻酔は局所麻酔というものなので、基本的には問題ありません。
現在妊娠していることを伝え、全身麻酔は控えてください。

美容院へ行ってもいいですか?ヘアカラーをしても赤ちゃんに影響はありませんか?
特に問題はありません。妊娠中期に短時間で済ませてもらいましょう。

3)衣服

● ブラジャーは2~3カップ大きいサイズでゆとりがある物を用意しましょう。
● ショーツはお腹を冷やさないよう、大きめの物を選びましょう。
● ハイヒールやミュールは避けましょう。ヒールは3cmくらいが適当です。

4)薬

● 必ず医師に相談し、内服しましょう。
● 妊娠初期は特に注意し、必要最小限にしましょう。
● 持病(合併症)があり、妊娠前から薬を飲んでいる場合は医師と相談しましょう。
自分の判断で薬を中止することは絶対にやめてください。

5)外出・旅行

● 人ごみの中に行くのは、なるべく控えましょう。
● 外出のときは必ず、母子手帳と健康保険証を持ち歩きましょう。
● スケジュールには余裕を持ちましょう。

旅行に行ってもいいですか?
妊娠経過に問題がなければよいでしょう。
ただし、旅先で切迫早産や破水してしまった場合、 旅先の病院に入院しなければいけなくなってしまうこともあります。
そのため、旅行に行かれる場合は基本的には自己責任というかたちになります。
旅行に行かれる際はこまめに休憩を取るようにし、無理はしないようにしましょう。
また、母子手帳・健康保険証は必ず持参し、近くの病院を事前に調べておくようにしましょう。

乗り物(飛行機、新幹線、自動車)には乗ってもいいですか? 
長時間でなければよいでしょう。
妊娠中は血栓症を起こしやすいため、水分を十分にとり、足を動かすなどして血栓症を予防しましょう。
予定日近くの場合、飛行機への搭乗に診断書や同意書が必要な航空会社もあります。

5)性生活

● 切迫流産・早産の傾向がなければよいでしょう。
● 深く挿入するのは子宮が圧迫されるので避けましょう。
● お腹が張ったら中止しましょう。
● 赤ちゃんを包んでいる膜の炎症が早産に関連しているといわれています。炎症予防のためにコンドームを使用しましょう。