当院では、低用量ピルの一種である「スリンダ錠」(ミニピル)の処方を開始いたしました。
スリンダ錠は、日本で唯一承認されたミニピル(エストロゲンを含まない経口避妊薬)です。
避妊を希望される方や、エストロゲンが使用できない方に適したお薬です。
スリンダ錠は、「黄体ホルモン(プロゲスチン)」のみを含む低用量ピルです。
一般的な低用量ピル(コンビネーションピル)は「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン」の両方を含みますが、スリンダ錠はエストロゲンを含まないため、「エストロゲンが使えない方」でも内服できる避妊薬です。
また、スリンダ錠は現在、日本で唯一厚生労働省に承認されているミニピルです。海外では広く使われているミニピルが、日本でも正式に使えるようになりました。
妊娠を望まない方(避妊目的)
エストロゲン含有ピルが使えない方(例:授乳中、エストロゲン禁忌の方)
血栓症リスクが高い方(喫煙者、40歳以上、高血圧など)
本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
乳癌または生殖器癌およびその疑いのある患者
診断の確定していない異常性器出血のある患者(性器癌の疑いがある)
重篤な腎障害または急性腎障害のある患者
重篤な肝障害のある患者
妊婦または妊娠している可能性のある女性
毎日決まった時間に1錠服用します。
休薬期間(飲まない期間)はありません。
服用時間がずれると避妊効果が低下しますので、±3時間以内を目安に同じ時間に飲み続けてください。
飲み忘れた場合はできるだけ早く1錠服用し、その後は通常通り続けます。
エストロゲンを含まないため、血栓症リスクが低い
授乳中でも使用可能
低用量で副作用が少ない
日本で唯一承認されたミニピルで安心して使用できる
毎日同じ時間に服用する必要がある(数時間のズレでも効果低下)
服用開始直後に不正出血が起こることがある
飲み忘れがあると避妊効果が低下しやすい
生理が不規則になることがある(特に最初の数か月間)
吐き気・頭痛・乳房の張りなどの副作用が出ることがある(多くは一時的)
※月経痛や月経過多(月経量が多い方)に対しては、保険適応の治療薬がありますので、診察時にご相談下さい。
初診料:3,300円
再診料:1,100円
お薬代:3,300円/1ヶ月分
授乳中の方
血栓症リスクが心配でホルモン剤を避けたい
40歳以上の方
喫煙している方
前兆のある片頭痛がある方
肥満の方
Q. スリンダ錠を飲むと生理は止まりますか?
A. 飲み始めて数か月間は不規則な出血がみられることがありますが、続けることで生理が軽くなる、または止まる場合もあります。
Q. 飲み忘れたらどうすればいいですか?
A. 気づいた時点ですぐに1錠服用し、その後は通常通りに続けます。避妊効果が低下する可能性があるため、1週間はコンドーム併用をおすすめします。